また、手帳の販売数が全国で一位 。年末などは手帳だけで1日50万円の売
り上げを記録する日もあるという。またとない、この立地をバネにして、本好き
も通りすがりの客も満足させる店に進化させていくには?
受けるもので手堅く売り上げを上げ、ベーシックなもので質を高めていきたい。
里見さんの答はオーソドックスで力強いものだったが、 その根底には出版不
況が続く中で、雑誌の回復基調が底堅い。 出版界の不況も底を打ったので
はないか?という、営業課長らしいシャープな分析と、店頭で客と相対する仲
間たちへの揺るぎない信頼があるようだ。
さて、元気なこの店を支えているのは、 落ち着きある年代の余裕のある女性
客。今回のインタビューに備え、里見さんも「婦人之友」を読み、骨のある文章
を読む必要性、習慣の大切さを改めて感じたという。電子媒体が猛威を振るっ
ても、吉祥寺では「本」が読まれていく、と確信できたそうだ。吉祥寺は、ジャズ
喫茶、ライブハウス、 ミニシアターなどが点在し、 音楽のまちとして全国区の
知名度を誇っている。また、漫画家がたくさん住んでいることでも知られ、まち
そのものをテーマとした作品も目立つ。 キャリアを紡いだ人たちにも暮らしや
すく、若者たちのサブカルチュアの発信地でもある。ほんとうに、ユニークなま
ちだ。このまちの住人でもある里見さんは、いま、個々の店のワクを越えた書
店のサークルづくりを進め、まちの新たな魅力づくりに書店が貢献しなければ
…と意欲を燃やしているようだ。
数年後どんな花が開くか楽しみは大きい。
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