お気に入りの掃除道具があれば、掃除がしたくなる
[モノと暮らしのストーリー・井上めぐみさん 02]
家事代行の仕事を始めて13年。3人の子育てをしながら、掃除のプロとして活躍する家事のスペシャリスト、井上めぐみさん。何かをするついでの1~2分で、ハタキをかけたり、汚れを拭いたり、簡単にできる毎日の「ついで掃除」を推奨しています。掃除が苦手な人の心をフッと軽くしてくれる、掃除についての考え方や道具について、お話をたっぷり伺いました。
(文・赤木 真弓/写真・山口 規子)
お気に入りの掃除道具があれば、掃除がしたくなる
井上めぐみさん(クリンネスト1級)
⼦どもの頃から、アニメを見ていても魔法使いのほうきや⽻根のペンなど、絵になる素敵な道具の方に目が行っていたという井上さん。初めて天然素材の掃除道具に出会ったのは、『レデッカー』のハンドブラシだったそう。
「おしゃれな雑貨屋さんでひと⽬惚れ。洋服に使ってもいいし、ヨーロッパではお掃除のときなら棚や本棚、カーテンにもなんでも使うと聞いたのが新鮮で。これをきっかけに少しずつ増えていきました。
⽻根ばたきは⾃然の素材なので、ほこりをはたいても⽻根ばたき⾃体は汚れない。ささっと払えばきれいになり、気持ちがいいんですよね。化学繊維のハンディーモップはそれ⾃体が汚れてしまうので、先端を取り替えたり、掃除をすればするほど消耗していく感覚があります。ですが、⾃然のものは⾒た⽬も⾵合いも変わらない。禅の世界では⽻根⾃体が⼼の塵、つまり迷いを払うといいますが、⽻根ばたきは⾒ていると掃除がしたくなるんです。
そして⼀度⼿に取ると、それがお掃除スイッチになり、ほこりをはたいて落とすと掃除機をかけたくなります。私の場合はこれが習慣になって、いい循環が⽣まれたと思っています」

(著書『汚れが落ちる、心が軽くなる 「ついで掃除」できれいが続く』より)
いかに適材適所の掃除道具を使う場所の近くに配置できるかが、気軽に掃除ができるかどうかに繋がるといいます。
「掃除道具はしまうものだと思いがちですが、インテリアにもなるかわいさと実⽤性がある道具は、⼿の届くところに置いておくのがおすすめです。
『レデッカー』のブラシは少し⾼価ですが⻑く使えるし、買ってみると⽣活が変わります。思い立ったらすぐ掃除ができますし、家族も必要に応じて使っているようです。
お気に入りの掃除道具を⽚⼿にリビングをひと回りパトロールしてみると、いろいろ気になるところが出てくるんですよね。ブラシやはたき、それぞれの性質によって掃除する場所を変えることで、掃除がきっと楽しくなります」
今回ご紹介する井上さんの愛用品はこちら。
ハンドブラシ 29cm
(以下、井上さんコメント)
『レデッカー』の定番ともいえるおしゃれなハンドブラシは、12年ほど愛用。柔らかな馬毛が使われているので、小さなほこりを掃き取ったり、網戸の掃除にも。馬毛はちょうどいいコシがあり、ものを傷つけずにざっくりパッと払うことができます。薄めた中性洗剤で洗えて、陰干しておけば元通りに。手入れも簡単です。
(2025.05.21)
ご紹介した商品は、F-TOMO SHOP でお求めいただけます。
ぜひご覧ください。
次回はインタビューと併せて、「オーストリッチ フェザーダスター 50cm」についても伺います。
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井上めぐみ いのうえめぐみ
クリンネスト1級、整理収納コンサルタント。大手家事代行会社のスタッフとして高い技術を提供すると共に、スタッフの新人研修なども行う。東京第一友の会会員。著書に『汚れが落ちる、心が軽くなる 「ついで掃除」できれいが続く』(小社刊)