100点ではなく60点をキープする
[モノと暮らしのストーリー・井上めぐみさん 04]
家事代行の仕事を始めて13年。3人の子育てをしながら、掃除のプロとして活躍する家事のスペシャリスト、井上めぐみさん。何かをするついでの1~2分で、ハタキをかけたり、汚れを拭いたり、簡単にできる毎日の「ついで掃除」を推奨しています。掃除が苦手な人の心をフッと軽くしてくれる、掃除についての考え方や道具について、お話をたっぷり伺いました。
(文・赤木 真弓/写真・山口 規子)
100点ではなく60点をキープする
井上めぐみさん(クリンネスト1級)
道具さえあれば、誰でも掃除ができるという井上さん。簡単に掃除をするためのポイントは、汚れの段階を揃えること。
「窓のサッシなど、いきなり濡れた雑⼱で拭こうとすると、汚れが固まってしまいます。キッチンも油でギトギトになったところは、最初に取り除いてから⼀気に掃除すれば、効率的に掃除ができます。
汚れの軽いところとひどいところの掃除はやり⽅も変わってくるので、汚れのレベルが3段階としたら、そのうち1ぐらいに揃えておけば、いつでもˮついで掃除ˮができて楽なんですよね」

(パンくずそうじの専門職人)
使ったついでにちょっとする「ついで掃除」なら、誰でもできそうな気がします。
「わざわざお⾵呂掃除をしようと思うと億劫ですが、使ったついでにサッとでいいから掃除すると、汚れがたまりません。使⽤後のバスタオルで拭きあげて、最後に洗濯するのでもいい。そのためにタオルで拭けるぐらいの汚れに揃えておくんです。
いつも100点の掃除をしなきゃと思うと、ˮ週末にˮと後回しになり、汚れがどんどん溜まってしまいます。汚れが蓄積すると、あとが⼤変!中性洗剤で泡⽴てると、それを落とす⼿間もいるのでハードルが上がりますが、重曹⽔やセスキ⽔なら泡⽴たず、簡単に汚れが取れます。最近は雑⼱のないお宅が増えていますが、使い捨ての布と重曹⽔ならもっと気軽に掃除ができますよ」
今回ご紹介する井上さんの愛用品はこちら。
はりねずみのテーブルブラシ
(以下、井上さんコメント)
『レデッカー』の馬毛を使ったブラシで、はりねずみの形がとにかくかわいい。扇子のように持って手早く掃除ができるので、パンくずやコーヒーの粉など、汚れがちなキッチンで大活躍。トースターの溝を掃除したり、キッチンに掃除機をかける前にはいてから掃除すると楽。ダイニングテーブルや勉強机など、いろいろな場所をさっと掃除することもできます。
(2025.06.04)
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ぜひご覧ください。
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井上めぐみ いのうえめぐみ
クリンネスト1級、整理収納コンサルタント。大手家事代行会社のスタッフとして高い技術を提供すると共に、スタッフの新人研修なども行う。東京第一友の会会員。著書に『汚れが落ちる、心が軽くなる 「ついで掃除」できれいが続く』(小社刊)