近代史 日本とアジア 上 日清戦争からシベリア出兵まで

著者:古川万太郎著
価格:1,870円(税込)
サイズ:A5判
頁数:242頁
ISBN:978-4-8292-0440-5

19世紀終末の日清戦争、更に20世紀初頭の日露戦争の勝利による講和条約を経て日本が進めた、誤った植民地支配の過程が史実に則し理解できます。中国東北への侵略戦争、1931年の満州事変に繋がることになります。

著者紹介
(1933年-2010年)早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。
1958年、朝日新聞社入社。政治部、調査研究室主任研究員などを経て、流通経済大学法学部教授。専攻、日中関係史。

目次

  • 前書き

 

  • はじめに 歴史の教訓に学ぶ
    くり返される政治問題
    核心は歴史認識の問題
    教訓となる手本――ワイツゼッカー演説

 

  • 第一章 日清戦争
    日清戦争のもつ意味
    なぜ日清戦争は起きたか
    隣国朝鮮は日本の「利益線」
    強引に開戦へ
    日本の勝利と三国干渉
    台湾を植民地として統治

 

  • 第二章 日露戦争と重要な結果
    後退する朝鮮政策
    北東アジアへ勢力拡大するロシア
    対露政策と日英同盟
    注目すべき韓・清への方針
    「富国強兵」政策――軍事力の強化
    日露戦争開戦へ
    調停に乗りだした米国
    日露講和条約の締結
    難航した日清満州問題交渉
    韓国併合
    植民地支配へ――「憲兵政治」で臨む
    ひずみを生むさまざまな規制

 

  • 第三章 膨張する「大日本帝国」
    南満州鉄道株式会社の設立
    満州問題をめぐる米英との軋轢――ロシアと協調へ
    さらなる大軍拡
    辛亥革命と日本――「中華民国」の成立
    「満州問題」の浮上――諸権益を手放したくない日本
    「満州は我帝国の一大宝庫」
    満州ですすむ都市づくり
    山東半島出兵――第一次世界大戦参戦へ
    中国に対する「二十一ヵ条」要求
    反袁活動の盛りあがり
    シベリア出兵
    日中軍事協定の締結
    成果なく撤兵へ
    パリ平和会議と日中問題
    中国で反日「五四運動」起きる
    朝鮮独立運動「三・一事件」

 

  • 第四章 ワシントン条約体制と日本
    曲がり角の日本外交
    満蒙権益擁護のための張作霖支援政策
    ワシントン会議
    幣原外交の限界
    中国統一をめざす国民革命軍の北伐進軍
    幣原外相辞職――ワシントン条約体制の打破

 

  • 関係主要年表

 

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