女性のための健康と運動
知っておきたい身体の働きや注意、また体力維持に役立ち、成人病予防や治療にも効果的な運動、スポーツの方法などを交えて解説。
著者略歴
昭和4年、東京生まれ。名古屋大学医学部卒業後、名古屋大学医学部講師、静岡済生会病院整形外科医長を経て、昭和42年 東京厚生年金病院整形外科部長、昭和62年 日本大学文理学部体育学科教授、東京厚生年金病院客員部長などを歴任。
著書
「頸椎の外科」「老人の骨折」「ころばぬ先の知恵」ほか
目次
はじめに
第一章 運動による体の反応
- 健康とはなんでしょう
日頃なにげなく使ってる「健康」という言葉を考えてみる - 体力がある、体力がない
力持ちでしかも疲れない行動体力とは?/長く歩くのは有酸素的運動 階段の登り降りは無酸素的運動/行動体力の優れた人が防衛体力も優れているとはかぎらない - 運動不足病
発病に運動の少なさが影響する病気を運動不足病という/運動中の突然死も!健康のための運動は「ほどほど」が大切 - 運動による体への影響
第二章 健康と体力の衰え
- 体力の衰え
日本人の体力の衰えはおおよそ年に一パーセント/体を使わないための衰えは努力で防げる/金を惜しんで汗を惜しむな - 体力についてのアンケートから
- 体力の衰えを感じますか
睡眠不足がこたえるようになるのは持久力の低下/自分を客観的にみつめる - 自分の体力を把握していますか
無意識の動作はその人にとって最も合理的 - 体力維持のためになにかやっていますか
- 家事も運動と考えていますか
腕を心臓より高く挙げ心拍数を増やす - 日常生活で注意していることがありますか
- 中高年者の筋力を鍛える/間違った健康法
第三章 スポーツと健康
- 健康のための運動
寝ているより座る、座るより立つ、立つより歩く - 中高年に適した運動の条件
自分の体力の範囲でする/無理をしないで運動を毎日の習慣にする - 運動の強さ
運動強度の決め方/増加する心拍数で運動強度を判断する/自覚的運動強度の「楽」程度が長続きする/心拍数のしらべ方 - 運動の頻度
健康のためのスポーツは週3日くらいがよい - 運動の時間
軽い運動を一時間くらい続けるのが安全 - 運動の持続期間
健康でありたいと願っている期間続けて実行 - 運動の時間帯
午後からの運動の方が安全 - 安全のチェック
- 準備運動
肩のストレッチング/腰のストレッチング/下肢のストレッチング - 整理運動
第四章 運動で病気を防ぐ
- 運動が予防や治療に役立つ病気
運動不足の影響を大きく受ける成人病/自分に適した運動と適さない運動を発見する - 健康に不安があるときの運動の方法
- 消費エネルギーと脂肪
余分なエネルギーを上手に使えば運動不足病は解消/あなたの理想体重は?/摂取エネルギー量と消費エネルギー量のおおよそを知る/体重は脂肪で減らす - 太りすぎの人のために
肥満とは体重が重いだけでなく体脂肪が多すぎる状態/リンゴ型の人は内臓の周囲に体脂肪/どのくらいの太り方を肥満というか/激しい運動を五分するより軽い運動を三〇分続けた方が脂肪が減る/私の減量計画 - 高血圧の人の運動の仕方と注意
- 狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患のある方の運動
- 腰痛や膝の痛みは中高年の故障のトップ
腰痛/変形性膝関節症/変形性股関節症 - 骨粗鬆症にならないために
骨の強さは三〇歳代後半までに決まる/骨粗鬆症を軽くするためには - 血糖が高い人のために
第五章 運動・スポーツをするときに
- 日常の家事労働と簡単にできる体操
毎日の家事の積み重ねは健康のためによい/日常の体操で体を動かす - 健康のための散歩
手軽で安全な健康スポーツの代表 - これから歩こうと思う方のために
「ぶらぶら歩き」「のんびり歩き」も効果はある/歩き慣れていない方のために/スポーツとしてのウォーキング - 健康のためのスポーツ
- ジョギング
体の状態と相談しながら走る/ジョギングを安全に楽しむために - 水泳
筋力をつける、全身持久力を向上させるのによいスポーツ - その他のスポーツとスポーツ事故の予防
スポーツ環境を選ぶ/器具を選ぶ/技術をマスターする/体力にあった運動をする/トレーニングをしておく/怪我の応急処置