老~い、どん!2 どっこい生きてる90歳
2022年4月25日発売
読者から大きな反響と共感が寄せられた『老〜い、どん!』から3年。待望の続編。
「2022年5月の誕生日を迎えると、私は90歳。米寿を過ぎ、90代という本格的な高齢期に入りつつあります。かつて私が考えていた老いというのは、あえて言えば“かりそめ”の老い。嘘ではないけれど、あれはまだ老いの入り口だったということをつくづく思います」と樋口恵子さん。人生の終いを見据えつつも、「ぽーんと花火だけは打ち上げて死にますから」と、世の中に働きかけるエネルギーはまだまだ衰え知らず。「見果てぬ夢を見るのが高齢者の特権」と、シニア世代に勇気を与えます。
読者からの人生相談のほか、盟友・坂東眞理子さん(昭和女子大学理事長・総長)との対談「ヨタへロ期のたしなみ」も収録。樋口さんの言葉に、生きる力がわいてきます。
著者紹介
樋口恵子 1932年生まれ。東京大学文学部卒業後、東京家政大学名誉教授。NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」理事長。『大介護時代を生きる』(中央法規出版)、『老いの福袋』(中央公論新社)など著書多数。隔月刊誌『明日の友』に連載中の「人生百年学 ヨタヘロ航海記」で、老いの現実と覚悟を伝え続ける。本書はその連載をまとめた『老~い、どん!あなたにも「ヨタヘロ期」がやってくる』(小社刊)の続編。
目次
- はじめに―本物の老いがやってきた!
- もうすぐ90歳 ヒグチのプライベートを公開します!
第1章 年は取っても市民の一人
- 老いて聴く力
- もう一つの「老ろう介護」
- 公衆トイレに手すりを
- 卒寿われテクノローバの仲間入り
人生相談コラム(1)母にデイサービスに行ってほしい
第2章 長く生きる女性こそ、わが身を大切に
- 「わきまえ」と「蛮勇」の二刀流
- ゆるやか体育系女子を目指して
- 主婦たちの昼ごはん
- 真夏の朝の怪談(階段)・転落事故
人生相談コラム(2)足腰をどのように鍛えていますか?
第3章 高齢者が主役になるために
- 高齢者が当事者です
- 非力ではあるが無力ではない
- かわいいおばあちゃんと呼ばれたい?
- あきらめない人生
人生相談コラム(3)ひとりぐらしの友だちが心配です
第4章 終いの人生の技法
- 終活ならぬヨタ活について
- 行こか戻ろかヨタヘロ見舞い
- 嘆きのパンデミック
- 私の終活 一族残党の墓じまい
人生相談コラム(4)妻の介護をしながら、生きがいを見つけるには?
第5章 ヨタヘロ期のたしなみ
対談 樋口恵子× 坂東眞理子
- おわりに―モデルがある楽しさと豊かさ
「ヒグチのプライベートを公開します!」より
朝起きたらまず朝刊3紙に目を通す |
愛猫ジャスティとの癒やしのひととき |
月2回、自宅でトレーナー指導のストレッチ |
午後は原稿書きなどのデスクワーク |
坂東眞理子さん(昭和女子大学理事長・総長)との対談「ヨタヘロ期のたしなみ」を収録
樋口:見果てぬ夢を見るのが高齢者の特権じゃないですか。
坂東:樋口さんの世の中を変えたいという欲は、生きるエネルギーですね。
読者アンケートはがきより
- 著者のご体験が率直に書かれていて本当に身につまされました。私も観音巡りをしていて山の中の離れたトイレへ行き、どうにも立ち上がれなく困り果てたことがあります。又、転倒による手首、股関節の骨折など、予想もしないできごとに対処してまいりました。
御本を拝読し、今後、どうやって生きていけばいいのか、高老年の進路がくっきりと示されていてとても参考になり、元気づけられました。有難うございます。先生のご健康を心よりお祈りいたします。そして、次の著作にも期待しています。(80代)
- 御本、いつも読ませていただいております。私も樋口先生と同年で昭和7年生まれです。昭和元年生まれの主人との要介護同士の生活です。
短大時代の友人とは、行ける者が集まって旅行を楽しんでいましたが、今では年賀状の交換も少なくなり淋しいです。訪問介護の方、施設の方、娘2人に助けてもらって何とかがんばります。先生の御本、活字の大きいのが助かります。どうぞお体にお気をつけくださいまして、次の御本も心待ちにしております。(80代)
- 『老~い、どん!』を母(80歳)に送り、元気になったので、予約しました。
私は介護職なので、利用者様にお見せしましたところ、とても興味をもっていただき、どんどん読みすすまれて驚いています。活字の大きさも良かったのでしょうし、内容もピッタリだったにちがいありません。数独やカレンダー描きを今まで提供していたのがはずかしい。がんばります。(60代)
- 私、1932年生まれでございます。先生と同年齢なのが嬉しく本を読ませていただきました。最近、急に年齢を感じるようになりました。先ず、難聴。演舞場の2階1列目でセリフが聞きとれず、4日後の新劇で前から4列目で理解できず、早速、補聴器をあつらえた次第です。年はとりたくないとは、この事です。主人亡き後、私の所より孫が大学に通い、元気を貰っています。茶道、書道は続けていますがいつまでできるでしょう。(90代)
- 夫は6年前に倒れ、私の母は100歳で別棟でネコと居ります。父は昨年亡くなり、私は介護生活の日々を送っています。ヨタヘロ期をとっくに過ぎた夫と母のために頑張っています。大変な時代を生き抜いた母と、早くに父を亡くし苦労して医師になって私と結婚した夫。私はボロボロガタガタですが、貧しかった日本の時代も知っていますので苦労話には弱いのです。頑張ります!樋口先生、御尊敬申し上げます!!(70代)