明日の友276号 初夏

表紙:大野八生
発売日:2025年6月5日
価格:840円(税込)

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生活特集

\究極のQOLクオリティオブライフ
最期まで自力でトイレに

多くの人が、できるだけ長く、「自分の力でトイレに行きたい」と願うことでしょう。
加齢による体の変化に抗うことはなかなか難しいのですが、老化する体の変化を遅らせることは、実は「できる」のです。
ご自身の暮らしに合った「体づくり」をどうぞ見つけてください。

 

今日からできる 老化を遅らせる体づくり
上村理絵さん (理学療法士)

人間の体は加齢によって必ず衰えていくものですが、そのスピードを遅くすることはできます。
心身の「老化を防ぐ方法」と、トイレに行く際に必要な体づくりについて、お聞きしました。

 

一生歩きたいから!みんなでアクアビクス
森下直子さん (健康運動指導士)

陸上より体に負担のかからない水の中での運動。その効果と楽しさを森下さんに聞きました。

 

便秘が続く、スッキリしない それ、本当に便秘でしょうか?
シニアになると便を排出する力が落ちますが、腸を動かす方法や筋力を落とさない心がけについて、辻彼南雄先生(水道橋東口クリニック院長)、山内和枝さん(看護師)にお聞きしました。

 

シニア生活を助ける グッズ&アイディア特別編
排せつの自立に向けてのポータブルトイレ
浜田きよ子さん (高齢生活研究所所長)

「自力での排せつが大事」と聞くことは多いと思います。その一助として、ポータブルトイレの設置を考える際のポイントを知りましょう。

 

対談

「あ!」から始まる短歌の世界

  • 藤島秀憲(歌人)
  • 小林理央(歌人・会社員)

日常のふとしたことに栞をつける。そんな気持ちで短歌を作ってみませんか?年の差39歳の歌人が語る、楽しくも懐深い短歌の世界へようこそ!

 

健康特集

今すぐどうにかしたい!ひざの痛みの正体とその治療の選び方

横浜石心会病院副院長 同病院関節外科センター センター長 竹内良平

ひざがズキズキしたり、刺すように痛んだり、中高年になると増えるひざの痛み。ひざが痛いと生活にも支障をきたしますし、気持ちも沈みがちに……。いつまでも若々しく、はつらつと生活するために、自分にとって、最適な治療法を見つけて対策を!

 

 

能登を訪ねて

“日常を暮らす”ために

能登半島地震発生から1年3か月が経った3月26日、27日、全国友の会が続ける支援活動に同行し、石川県志賀町、輪島市、七尾市を訪ねた。

 

好評連載

頭の体操をしましょう

漢字つめクロス●リストの漢字を空マスに当てはめ、クロスを完成させてください。最後まで使われずリストに残った、2つの漢字でできる2字熟語を答えてください。

目次

生活特集

008 \究極のQOL/
最期まで自力でトイレに
010

今日からできる 老化を遅らせる体づくり 上村理絵(理学療法士)
図解「トイレに行く」体の動き/セルフリハ4選(習慣化チェック表)

018 一生歩きたいから!みんなでアクアビクス 森下直子(健康運動指導士)
022 それ、本当に便秘でしょうか? 辻 彼南雄・山内和枝
024 実例2例と番外編エッセイ
「不安は全くありません」 田村セツコ
026 グッズ&アイディア特別編
排せつの自立に向けてのポータブルトイレ 浜田きよ子
032 トイレを軸にした防災準備 三平洵

 

 

006 季節のことば 初夏
水無月 渡辺憲司

 

対談

034 「あ!」から始まる短歌の世界
藤島秀憲(歌人)
小林理央(歌人・会社員)

 

健康特集 

072 今すぐどうにかしたい!
ひざの痛みの正体とその治療の選び方
横浜石心会病院副院長 同病院関節外科センター センター長 竹内良平
なぜ痛くなる?/変形性膝関節症の診断、治療法
082 家庭医辻先生の相談室
夜、妻の足がつります 辻 彼南雄
042 旅・もの・出会い
青と透明 鹿児島県 奄美大島 山本まりこ
052 料理
たんぱく質とカルシウム、食物繊維をたっぷりと
体にうれしい初夏のごはん 岩﨑啓子
065 見つけた!
創業134年山陽堂書店 これからもこの街で
084 能登を訪ねて
“日常を暮らす”ために

 

003 季節のスイーツ
紫陽花きんとん 泉名彩乃
060 尚子さんの季節の家事
乾物を整理しておいしい2品 佐藤尚子
062 四コマ漫画
番犬ダイダイ 神沢礼江
064 明日着る服
パンツの足元を爽やかに みなみ佳菜
070 毎日のヨガ
最後の瞬間まで自力 セティ秀子
088 書いて伝える力 自分史づくり
心を掴むのは、書き手の素直さ 佐川光晴
090 被爆者が紡ぎ続けた戦後80年をたどる
「歴史の糸」権力者ときのこ雲 太田昌克
092 訪問診療の現場から
私のマドンナ 朝比奈 完
094 きっと、ずっと、乙女
詐欺だらけ 酒井順子
096 本と幸せ
思い出の箱 北村 薫
098 あの歌をプレイバック!
太陽がくれた季節 本城和治

 

 

100 頭の体操をしましょう
102 明日の友歌壇 藤島秀憲選
104 明日の友俳壇 山下知津子選
106 バックナンバーのご案内
107 明日の友アンケート
109 季節のスイーツのレシピ/頭の体操答え
110 読者のたより
113 お知らせ
114 編集後記・次号予告

 

編集後記

 3月末に訪ねた能登。静かに復旧を待つ姿が印象的でした。お会いする方たちは一様に「みんな同じだから。みんな自宅は、倒壊や半壊、損壊認定を受けてるから……」と言って、辛さや悲しみは心の中におさめているようでした。
 5月の連休明け、日本被団協の田中煕巳さんと俳優の吉永小百合さんが来社され、夏号の戦後80年特別対談を行いました。戦争体験や子どもの頃の記憶、核廃絶活動へと突き動かす信念など、初めて聞くお話に胸を打たれました。次号もどうぞお読みください。

■明日の友編集部へのメッセージは asunotomo@fujinnotomo.co.jp へお送りください

 

今号の料理

体にうれしい初夏のごはん 岩﨑啓子
元気に動く体をつくるには、食事から摂る栄養がとても大事。シニア世代に必要なたんぱく質は1日に男性は60g、女性は50gです。旬の食材から元気をもらいましょう。

  • 鰹のモロヘイヤがけ

 

  • 鰯のソテー 中華ソースかけ

 

  • 鶏むね肉のレモン塩麹マリネ

 

  • ごぼうと鯖缶のキムチ炒め

 

  • ブロッコリーとわかめの海老葱和え
  • おかひじきと干し芋の白和え

 

  • きくらげとこんにゃくの梅おかか煮

 

  • パイナップルと生姜のヨーグルトスムージー

撮影:鈴木正美

 

【尚子さんの季節の家事】乾物を整理しておいしい2品

  • 切干し大根の香り漬け
  • 高野豆腐のオランダ煮

写真:鍵岡龍門

 

【季節のスイーツ】紫陽花きんとん 泉名彩乃
雨に濡れた紫陽花の美しさを表現した初夏の和菓子。白玉粉を加えた白あんで、しっとりと品のよい衣を。

撮影:元家健吾

 

読者の声 が届きました

  • 「普通」で安心せず、今を維持する努力を
    自力で「トイレに行く」ことがいかに大事かと、強く認識できました。筋力の老化を知るために「体の現状を知るテスト」に挑戦。結果は「普通」でした。それ以下にならないように老化予防に心掛けたいと思う。街中で書店が消えている今、創業134年の書店の関係者に敬意を払いたい。これからも灯りを消さないよう頑張ってもらいたいとエールを送りたい。(YTさん 80代)

 

  • 「当たり前」が当たり前でなくなる前に
    普段は無意識にしている「トイレに行く」動作ですが、どこか体に支障がおこると大変な労力が必要となります。まして他人の手を借りなくてはとなると……。それでも便利にし過ぎずに、それがリハビリになるという考えも参考になりました。私のまわりには、40年以上お仲間と泳いでいる80代の方、友達のリハビリに付き合っておしゃべり目的でぐるぐる歩いている方など、気が付いたら案外身近なプール。アクアビクスの魅力を感じました。(TSさん 70代)

 

  • 「最期まで自力で」感謝の気持ちを忘れずに
    276号の記事はさすが『明日の友』と心にひびきました。「最期まで自力でトイレに」を読んで、片手はどこかにつかまりながらも自力で行けることは有り難いこと、感謝を忘れていたと気付かされました。9月9日99才になります。(KYさん 90代)

 

  • 「あ!」から広がるやさしい世界
    今号は『「あ!」から始まる短歌の世界』を一気に読み何度読み返したことか、「最期まで自力でトイレに」を心待ちにしていたのに、すっかり短歌にはまってしまいました。普段使っている言葉がこんなにやさしく、まるで生きているように歌になるんだとうれしくなりました。(TCさん 100歳)

 

  • 季節の和菓子、つくってみました
    今月もまた、『明日の友』のページをめくる。関心のある事、参考になる記事がいっぱい載っていて、いつものごとく感激して読みました。3ページの季節のスイーツ「紫陽花きんとん」の美しい色と品の良いお菓子を見、つくり方を読んで材料を確かめ買ってきてつくってみることにしました。(IRさん 80代)

 

  • 変形性膝関節症と向き合う私にとってグッドタイミング
    一読者の私にとって今号は特に本当にほんとうに素晴らしい一冊となり、心から感謝しております。「健康特集」は長年「変形性膝関節症」の痛みに苦しみ、目下「再生治療」を受けている身には正にグッドタイミング(もう少し早く知っていれば・・・!とは思いますが)でしたし、「最期まで自力でトイレに」は4月7日に緊急手術・入院をした身にとって自力で杖をついてトイレにいくことは、切実な課題でした。退院翌日、ギリギリに申し込みに間に合って、念願の佐川光晴氏のオンライン講座を視聴できたことは心から感謝でした。 (OAさん 80代)

 

  • すみからすみまで読んでいます
    「番犬ダイダイ」と「尚子さんの季節の家事」を一番に読みます。季節の家事は大正生まれの母から教えてもらっているような気分になります。興味がない記事はありません。すみからすみまで読んでいます。(YMさん 70代)

 

  • 「読者のたより」が楽しみです
    私も読む順番は「頭の体操」から。それから「俳壇」読者のたより」と気になるページを読み終わってから、最初のページにもどって順番に・・・。読者のたよりは同年代の方々の喜びや悲しみ、あるいは困りごとなど、プロの文章と違って井戸端でのおしゃべりのようで飾り気がなく、しかも、本音がわかって楽しく読めます。また参考にもなります。このページがあるからこそ、私だけじゃないことに気づき、良いことも悪いことも冷静に受け止められる自分になりました。(ORさん 70代)

 

  • 「山陽堂」さんの記憶
    子どもの頃から20才ぐらいまで青山に住んでおり、「山陽堂」さんにはお世話になりました。本の選び方も(多分 先代さん)におそわりました。本の質問をした時「そういう時は渋谷の大きな書店に行きなさい」といわれました。ご自分の所の売上げだけでなく本好きをふやしていたのでは、と思います。(NSさん 70代)

 

  • やまもとまりこさんと重なる、私の旅の記憶
    「旅・もの・出会い 鹿児島県奄美大島」以前から画家田中一村が好きで、10年以上前にやまもとまりこさんと同じ旅をしました。どうしても奄美大島の美術館へ。その後、同じようにマングローブの中をカヌーでのんびり。同じように旅するやまもとまりこさんを身近に感じました。「能登を訪ねて」を読んで日常を取り戻す大変さ、皆さんの事を思うと、心が……。生活は続いていくのです。本当に、人を支えるのは人、勇気づけるのも人ですね。(YMさん 70代)

 

  • 人を支えるのは、人の力
    能登の支援・交流「遊びも学習」「子どもたちには『日常』が大切」。胸を打たれる内容でした。「人を支えるのは人」。本当にそうですね。私も貴誌により支えられ気づかされている一人です。この特集はまたぜひお願いします。(YYさん 50代)

 

MAX5

調味料込み、5つの材料でつくれる、シンプルでおいしいレシピを、50年の歴史の中から季節に合わせて、ホームページのサイトに掲載!⇒

 

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