四井真治さん・千里さんが八ヶ岳山麓で紡ぐ、自然に寄り添う暮らし

 

八ヶ岳南麓で、持続可能な暮らしのための「生活実験」を続ける四井さん一家。
自然に寄りそい、必要なものは作り育てる生活で見出した、「時間への向き合い方」とは――。

 

 

【プロフィール】

パーマカルチャーデザイナー・四井真治さん

よつい しんじ:ソイルデザイン代表。愛知万博や木更津クルックフィールズ、雄勝町モリウミアスなどでパーマカルチャーデザインを手がける。著書に『地球再生型生活記』(アノニマ・スタジオ)など。

 

生活庭園研究家・四井千里さん

よつい ちさと:家族4人とヤギや鶏などの動物たちと築き上げた、自然とともにある暮らしを、オンラインサロン「未来の暮らし研究所」などを通じて、夫婦で発信。

 

 

自然を豊かにできる、人の暮らし

 

南北に甲斐駒ヶ岳や八ヶ岳連峰を望む、山梨県北杜市の四井家の住まい。2007年に移住し、家族4人で暮らしを築いてきました。パーマカルチャーデザインとは、”地球に沿った暮らしを、デザインすること”と真治さんは言います。

 

等高線に沿って緩やかなカーブを描く、2,500㎡の農園。降った雨水を受け止め、浸透させる役割も。年間約60種の野菜が育つ。

 
「環境破壊が進む中で、人間は地球のがん細胞ではないか?と、自己否定をするような声も少なくありません。けれども僕ら家族4人がこの土地で生活実験をして気づいたのは、仕組みさえ整えれば、人の暮らしも自然環境を豊かにできる、ということでした」(真治さん)

 

生ゴミや排泄物は竹藪を開墾した自給用の畑に堆肥にしてすき込み、生活排水は微生物や植物の力で浄化する。その土や水で育った野菜や鶏の卵が、食卓を彩る。

自分たちの手を使う暮らしは、自然の循環と繋がる手段でもあるのです。

 

 

もの作りや修理をする大切な時間

 

作業室で錆びた斧を研ぐ真治さん。鉄製の古い道具は自分で修理ができ、並ぶ姿も美しい。

 

「僕が幸せを感じるのは、壊れた生活の道具を修理したり、使いやすくするアイデアを形にしている時間です。脳内に何かこう、幸福感のようなものが溢れます(笑)。

修理をすると先人からの学びがあり、元の状態よりよくなるので、それが嬉しい。15分では足りず、最短でも30分」と真治さん。

ほどほどにと思うのに、気づくと空が白んでいたりするのだとか。

 

ドライフラワーづくりは千里さんの秋から冬にかけての季節仕事。

 

「私は時間を見つけて、ジャムや漬物などの保存食、ドライフラワーでリースを作るのが楽しみです」

そう話すのは、妻の千里さん。彼女にとっての手仕事も、暮らしと切っても切り離せない存在です。

 

「暮らしの中のプロセス――ものを直して使ったり、結果を急がずに四季に寄りそう生活――を楽しめたら、僕らの社会でも、もっと多様で豊かな考え方や生き方ができるかもしれません」(真治さん)

 

 

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2024年5月発売の「1日が変わる”15分”の使い方」では、家事や畑仕事、動物の世話、子どものことなど、季節の移ろいの中で営む四井さん一家の暮らしを紹介しています。

 

「”続く仕組み”で紡ぐしあわせ(写真=砺波周平)

 

 

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