オランダのリラックス法”ニクセン”が1日を整える
忙しい毎日、時間は無駄にしたくないと肩に力が入りすぎていませんか。
忘れがちな、「ちゃんと休む」時間。
忙しい日々だからこそ、時には「何もしない」時間が大切です。
自然を豊かにできる、人の暮らし
散歩の途中、ベンチに座って日光浴する老人たち。都会でもどこかゆったりした時間が流れている。
ぶらぶら散歩をしたり、のんびり寝そべったり、だれかとゆっくり食事を楽しんだり。
次の予定を考えたり、先のことをあれこれ思い悩まず、自分を解放する時間――。
オランダでは、こうしたリラックスする時間のことを「ニクセン」とよんでいるそうです。
ニクセンとは「何もしない」という動詞。
コロナ禍、ニューヨークタイムズに取り上げられて、オランダ発のリラックスしたライフスタイルとして注目をされました。
「”何もしない”と聞くと、“休み下手”な日本人の皆さんは、難しそう……と感じるかもしれません。でも、難しく考える必要はありません」と、オランダ在住のライター・山本直子さん。
「例えば仕事の合間に窓の外をぼんやり1分程度眺めたり、会社の周りをぐるりと一周してくるだけでも、呼吸が整い心が落ち着くのを感じます。空の色、雲の形、鳥の声など、今まで気づかなかったことに目を向けるだけで気分がリフレッシュされます。
何もしないのが苦手という方は、洗濯物をたたんだりお皿を洗ったりしながらボーっとするのでもいいんです」
悩みや心配事から心をいったん解放する時間はとても大切なひと時。
ぜひ、ほんの15分からでも「ニクセン」をしてみませんか。
【プロフィール】
ライター・山本直子
やまもと なおこ:オランダ在住。同国のイノベーション、教育、ライフスタイルなどについて発信している。『週末はNiksen。』(大和出版)。
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2024年5月発売の「1日が変わる”15分”の使い方」では、山本さんが自身の経験とともに「ニクセン」のヒントを綴っています。
「「何もしない」時間が1日を整える」(撮影=三浦咲美・山本直子)
別冊婦人之友
1日が変わる”15分”の使い方
何かひとつのことをする時に、「15分」は長すぎず短すぎず、ちょうどいい時間。
様々な業界で活躍する8人の時間の使い方、予定立てや習慣化のコツなど、15分を意識すると1日の充実感が上がるはず。
時間を上手に使って心地いい毎日を過ごす、ヒントをお届けします。