〈レシピ〉ふきとじゃこの混ぜごはん|藤井恵さんの旬を味わう長野の暮らし

 

自然を肌で感じられる場所で過ごしたいと、4年前から、長野県原村と東京との2拠点で暮らす藤井さん。

長野に通いはじめて、季節の移り変わりを五感で味わえるようになったと話す藤井さんに、長野での暮らしとともに、春を感じるおすすめレシピを伺いました。

 

【プロフィール】

料理研究家、管理栄養士・藤井恵

ふじい めぐみ:栄養学に基づいた、シンプルでおいしいレシピを伝える。著書に『藤井恵のちょっと具合のわるいときの食事』(小社刊)、『藤井弁当』(学研プラス)など。

 

季節を感じる幸せ

 

長野の家に飾っている花々。庭や道端、朝市で購入したものなど。
左から白やまぶき、黄やまぶき、ムスカリ。(藤井さん提供)
 

 スーパーや道の駅で山菜が並びだすと、春が来たな!とワクワクするという藤井さん。

「空気の流れや日差し、風の音や鳥のさえずり……。長野に通うようになって、いろいろな自然の語りかけを聞けるようになりました」と話します。

 

八ヶ岳の麓にある藤井さんのお宅の標高は1380m

「気圧が低く、炊飯器で普通にお米を炊くと芯が残ってしまうんです。なので、通常よりも長くお米を浸水させます。パスタの茹で時間は15倍、野菜もやや長めに。

そういう新しい気づきがあって勉強になるし、試行錯誤が楽しいですね」

 

(左)藤井さんお気に入りの「木の芽と豚肉のしゃぶしゃぶ」。
(中)ふきのとうはさっと茹でて刻み「ふき味噌」に。
(右)原村高原朝市で購入した朝採れ野菜。(藤井さん提供)

 

これまでは、旬の数カ月前にレシピを開発したりテレビ番組の準備をしたりする毎日だったそう。

「実は旬の時期を味わえていなかったんです。長野では、そのときにしか採れない地場の食材にたくさん出合って。季節の移り変わりを五感で味わい、自分も自然の中で生きているんだなと感じられるようになりました」

 

地場の素材を使って、味噌や麹、漬けものなどの保存食づくりもはじめたという藤井さん。

「長野での暮らしは、悩みも喜びもすべて自然の中にあります。それはとても楽しいし、幸せなことだと感じます」

 

 

ふきとじゃこの混ぜごはん

ほろ苦いふきと、ほんのり甘じょっぱい味つけが、絶妙なバランスです。

 

 

【材料(34人分)】

ふき………………………150g

塩…………………………少々

米…………………………2

A 水……………………1カップ

   酒……………………大さじ2

     塩……………………小さじ1/2

ちりめんじゃこ…………30g

B だし汁………………1カップ

  塩……………………小さじ1/2

  醤油…………………小さじ1

  みりん………………大さじ1/2

…………………………2

C 砂糖…………………大さじ1

  酒……………………大さじ1/2

  塩……………………少々

 

【つくり方】

1.

ふきは鍋に入る長さに切り、塩をふって板ずりする。

熱湯で2分茹でて水に取り、皮をむいて斜め薄切りにする。

 

2.

米は洗ってざるで水けを切り、炊飯釜(鍋)に入れる。

Aを入れ30分おく。

 

3.

別鍋にじゃことBを入れて煮立て、ふきを加える。

混ぜながら2分煮て、ざるにあげる(煮汁はとっておく)。

 

の煮汁1カップ(足りない場合は水を足す)と塩を入れて炊く。

 

5.

フライパンに卵とCを入れてまぜ、中火にかける。

箸を4本使って細かな炒り卵にする。

 

6.

ごはんが炊き上がったら、の具材を入れて混ぜる。

 

7.

器に盛り、の炒り卵を散らす。

 

 

――・――・――・――・――

2024年3月発売の「”やさい上手”の春夏ごはん」では、藤井さんの長野での春・夏の過ごし方、旬の野菜を使用したレシピを紹介しています。

 

「八ヶ岳山麓で見つけた 春と初夏の香りを味わうレシピ」(写真=豊田朋子)

 

 

別冊婦人之友

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